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結局、「人」です。

全5回の記事を通して、渡辺さんが大事にしている価値観がなんとなく見えてきたように思います。

長期的に事業を繁栄させていくには、結局「人」ですよ。

人を信じられるか、その人の可能性を信じられるかどうか。諦めずに一緒にやり続けられるか。こういうところに行き着く気がします。

 

先のことってわかんないじゃないですか。信じれば信じる度に辞められてしまうとかってよく起きることで。

やっぱり裏切られたって感覚になり、「もう信じねえ」と思ったこともありました。

だけど、ビズクリエイトで、ずっと「信じる」っていうことをやってきましたし、今回のサロン経営でもその修行の場が与えられて、少しずつですが確信に近づいてきたんだと思います。

 

哲学が固まりつつある、ということですか。

はい。ビズクリエイトでは「長期繁栄ビジネス」という言葉を使っているんですけど、そのうえで何より大事なのは「人」です。

システムとか仕組みとかも必要だけど、それをやるのは人ですから。人との接し方、人の育て方。

世の中には、使い捨てみたいに雇っては辞められてを繰り返す方法だってあります。それを別に否定はしないですけど、僕は違うやり方を模索したい。

根本的なモチベーション・やりがいのマネジメント。

 

マネジメントをする上で、何を重視されていますか?

モチベーションとパフォーマンスですね。

モチベーションというのはその人が勝手に起こすものであって、誰かに与えられるものじゃないと思ってるんですよ。

その源泉がなんなのか、ということをすごく気にかけるようになりました。

 

ビズクリエイトを立ち上げたころの僕は、モチベーションの源は、どんな人でもお金だと思ってたんですよ。

だから色々評価制度をやって、みんなが一円でも多く稼げるようにしていこうとしていました。

ところが、改めて社員の話をよく聞いてみたら、「別にそういうのはいいです」みたいな感じなんですよ。

売り上げ目標とか、利益目標とか、数値的な目標を掲げて「今期はいくらやるぞー」と言っても、全然みんな乗ってこない。「なんで!?」と思うじゃないですか。

「売り上げですか…。いや、大事なのはわかりますけど、それは社長が考えてればいいんじゃないですか?」「申し訳ないけどそういう目標はあまりワクワクしません」
直接こうは言われてないけど、こういうニュアンス(笑)

あるとき、直接聞いてみたんです。「みんなのモチベーションって何?」と。そしたら「会社で出前をとってくれる日がある」とか、「バーベキューが楽しい」とか、そういうのが出てきたんです。

「まじかよ!うそだろ!?」みたいな。正直「やっすいなあ」と思うんですけど、でもそれが実際にみんなのモチベーションになっている。

「モチベーションってなんだろうなあ」と改めて考えました。

他の意見で出てきた「単純にお客様からいただく言葉が嬉しい」とか、「お客様との関わりが温かい」とか、そういうところから少しずつ考えがまとまってきたんです。

 

僕は経営者だし、お金のことがあるから。みんなの収入が増えた方がいいと思って、みんなが金銭的に豊かになることを考えるじゃないですか。

だけど、それは現時点でそこそこ満たされているようで。そこの欲ってあんまりないみたい。

社外や社内でのハートフルなコミュニケーションだったり、新しいことにどんどん取り組んでいっている感じだったり。ワクワクする何かがあることの方が、みんなにとってモチベーションになってるんですね。

そう思うと、モチベーションを僕がわざわざ与えるっていうより、みんなが勝手にそれを作り出していて、勝手にパフォーマンスが上がっていくような環境を用意してあげるのが、僕の役割だと思ったんです。

 

やりがいが自然に生まれる場をつくる、という訳ですね。

飴と鞭みたいなことはしない。外的要因をモチベーションの源泉にしない、させない。

内側からこんこんと湧き出て来るようなものでないと、たぶん続かないじゃないですか。

そこを気にかけてマネジメントしたらうまくいったんですよ。

モチベーションを長続きさせたいなら、内側から湧き水のように溢れ出てくるように、そこが長期反映にもなるかな、と思っています。

さらけ出したら共感が生まれる

「ただする」の話にも戻ってきましたね。

メルマガだって、自分がしたいと思ったから「ただする」それだけでいいじゃないですか。

「メルマガを送る立場にある人は先生じゃなきゃダメ、権威でなければならない」という思い込みを持っている人がいます。

けれども、権威なんて星の数ほどありますし、そんな枠に当てはめる必要なんてないですよ。

駆け出しなんだったら、駆け出しなりの何かがあると思うし。

青臭さや一生懸命さや誠実さ、奮闘している姿に人は共感するだろうし、応援が集まるかもしれない。「教えてください!!」のノリでもいい。

もちろん「これだけは負けない」っていうポイントだけは、ないとダメですけどね。でも、オールマイティでなくていい。

未熟なところは未熟なままに、ちゃんとさらけ出せてる人の方が、共感できるじゃん、と思います。

 

僕らはそうやって弱みをどんどん出して、色々と転換させているからここまでやれている気がします。

虚勢を張ってメッキ重ねまくって大きく見せて、っていうのがうまくいかなかったから、僕らはそれができるようになったんですよね。

教えを乞うのは全然恥ずかしいことじゃないし。

「権威はこう言ってるけど、自分の考えはちょっと違うなあ」と思っていても、言いづらいじゃないですか。自分がマイノリティになれないというか。

でもそれだって別にいいじゃん。そう思っちゃってるんだからしょうがない。

「実は私もそう思ってたんですよ。言えずにずっと悩んでたんだけど…」と言えば、共感が生まれるかもしれない。わかんないですよね。

 

自分が「ただ、する」ことで生まれる反応は誰にもコントロールできないじゃないですか。

それをコントロールしようとするから、なんか難しくなってしまう。

 

僕たちビズクリエイトは、感謝して、感激してもらえるまで考え抜いて、感動が生まれるまで温かく寄り添う。

僕自身はその見本となって、期待を押し付けず、信じぬいて、支える。

それをただ、する。

 

そういう日々の積み重ねの先に、お客さんが何かに挑戦したり、誰かと絆を深めたり、何処かにチャンスを見出したり、ありのままの自分を表現できたりする瞬間がある。

そう信じて、これからも進んで行きます。

 

【編集後記】
ビズクリエイト社長・渡辺哲也さんの創業から現在に至る経歴を辿り、全5回に分けてお送りした今回のインタビュー。人と人が、どのように関係をつくり、そうして生まれた繋がりをどう育て、広げていくのか。ご自身の経験を元にした貴重なお話を伺うことができました。本WEBマガジンも、メルマガやステップメールという枠組みにとらわれず、それらを通じてどのように人との絆を育てていくか、にこだわっていきたいと思います。
渡辺さん、インタビューにご協力いただき、本当にありがとうございました。